Direxion Daily S&P500 Bull 3X ETF(SPXL)について解説します。
Direxion Daily S&P500 Bull 3X ETF(以下SPXL)はアメリカのS&P500指数に連動するETFです。スワップ取引を使い3倍の成果を目指します。
ティッカーコードはSPXL、経費率は年率1.02%。ブル型とは別にベア型(SPXS)もあります。日本での取り扱いは2014年10月中旬頃よりなので、まだ国内で保有している人は少ないかもしれません。
SPXLは日単位で3倍に近い動きをします。1%の上昇で3%、-1%の下落でも同様に-3%下がります。
一般的にレバレッジをかけたETF/投資信託は長期保有に向きません。短期的な上げ下げに投資するものとされています。
参照画像作成しました。新光投信の日経225ダブル・ブルの目論見書より数値参照しています。レバレッジは2倍→3倍に。100を基準の単位としています。
上昇局面では大きく伸びています。
一方、下落時の下がりも大きいです。上昇時には大きく上げていますが、下落時には10%、20%の減少も珍しくないことが分かります。
他、想定されるケースを自分で追加。相場が揉み合う場合や横ばいの場合でも下落する可能性を示します。
では長期で保有した場合はどうでしょうか。
SPXL、SPXLのリターンを表示します。
2014年9月30日までのトータルリターン
direxioninvestments.comより
SPXLは3年間で71.32%(年率)と言う数字に。一年単位でのリターンはこちら。iShares Core S&P 500(IVV)と比較します。
2008年11月からの販売なので過去のデータがありません。仮に2.75倍のパフォーマンスと仮定して空きを埋めます。
2008年は-100を超えてますが消滅することは無いです。実際には-99%、一株1ドル以下、そんな可能性はあります。他に注目するのは2011年の成績。IVVが1.86%のプラスに対し、SPXLは-15%下げています。1年間トータルで見た場合に市場全体で大きな成長が無い場合はマイナスに転じる可能性もありそうです。
こちらもご参考ください。
【アメリカETF】Direxion Daily S&P500 Bull 3X ETF(SPXL)の長期保有は危険?