投資信託「ロボット戦略 世界分散ファンド」を売却した理由。

ロボットやAIのワードを目にする機会が日増しに増えてきている今日この頃。投資信託にもロボアドバイザーの仕組みが広がり始めています。

そんな中で「ロボット戦略 世界分散ファンド(愛称:資産の番人)」と呼ばれている投資信託を購入、長らく経過を見ておりましたが、全て売却しました。

私の個人的な評価について書きたいと思います。

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ロボット戦略 世界分散ファンドとは

日本では2016年11月より運用を開始しています。運用会社はT&Dアセットマネジメント。純資産総額は220億8,500万円(2017年11月21日時点)と販売開始から好調なスタートを切っています。

この「ロボット戦略 世界分散ファンド」は何を運用しているのか、それは先物です。取引対象は株価指数先物取引、債券先物取引、金利先物、また為替取引

株式や日経平均、NYダウ・S&P500等の株価指数に投資する投資信託とは毛色が異なります。そして債券の投資信託ともロボット戦略 世界分散ファンドは同じ分類に当てはまりません。

そして運用を行うのが人ではなく、ロボット(コンピュータプログラム)だと言うのだから、そんな未来感のある投資信託に思わず期待してしまう側面もあるかもしれません。

プログラムを提供する運用会社はイギリスのMANグループ AHL。プログラムの運用に1987年から携わっている点で日本で発売されたロボット戦略 世界分散ファンドがまだ新しい投資信託であっても、長い運用キャリアを持つプログラムがあることに。

そのロボット戦略 世界分散ファンドの評価は?売却理由は?

私は米国株投資や国内株の投資信託、ウェルスナビ等で資産運用を行っておりますが、その私の目線では期待に満たなかったのが売却理由です。

ロボット戦略 世界分散ファンド」目論見の一部を引用すると

これが何を指し示すのかですが、株価がもしこんな風に上がる時期と下がる時期とに分かれるなら「買い建て」「売り建て」のポジションを取って、株価が上がる時も下がる時もそのトレンド(流れ)に合わせて利益を追求します。

結果で見れば日米の株価指数も2017年好調な結果で終わりを迎えそうですが、今年の始めて見ればまだまだ先行き不透明感の強い状況でした。

そんな中でもし株価が下がる局面でも利益を出せる投資信託があるなら、それは資産運用の観点でも貴重な存在です。

多くの株式投資信託は株価、株価指数が上がる前提でパフォーマンスを発揮できるのだから。

もし暴落こそ無くても今年世界の主要中株価指数が年初から-3%とか-5%と言った水準で停滞していたなら、総じて株式の投資信託も低調な結果に終わっていたと思われます。

それ故、上昇トレンド、下降トレンドにも強みを見せてくれるならと期待は高かったのですが、結果で見ると「ロボット戦略 世界分散ファンド」は期待外れでした。

ロボット戦略 世界分散ファンドの運用が今一つわからない

アメリカの株価指数、S&P500のチャート

今年、緩やかな上昇トレンドを形成したのがアメリカのS&P500指数。日経平均株価も9月以降から強い上昇を示しています。

こうした良好な上昇トレンドがありながら、実際のロボット戦略 世界分散ファンドの成績は振るいません。約8か月保有を継続しましたが、その間に得られた利益は+1%~+2%程度です。

かなり投資環境が悪く、急に上がったり下がったりを繰り返す、トレンドの形成が見えにくい、そうした年であったなら、まだわかるのですが、上の株価指数の様に好調なトレンドがありながら、その程度の成績だったことは満足できなかった点の一つ。

トレンドに合わせるのではなく逆張りにしてくれたほうがまだ良かったかもしれない

先物のポジションを全部で無くても、例えば株価指数が好調に上がる時には売り建てのポジションを多く持ってくれる、こうした傾向があるなら、もっと好感が持てたと思います。

これは例えば日経平均株価に連動する投資信託やアメリカのNYダウに連動する投資信託を持っていた場合に、一年間で見るとどうしても調子が崩れる場面があります。(※今年に関しては大きな調整局面はありませんでした。)

そんな時にこのロボット戦略 世界分散ファンドが他の投資信託の流れに反して基準価額が大きく上昇するなら資産全体が減少する状況でも下落の緩衝材になりえるのです。

もっと言うと誰もが予期しない中で突然暴落が起きたりしたら、この投資信託の基準価額が急騰する可能性もあり得るのです。先物ならそれも可能だと思われるものの、それは逆張りをしていた場合。

株価指数が好調であっても勢いに乗れず、かと言ってどう言う状況なら活きるのかもよく見えず、そんな不発なまま「ロボット戦略 世界分散ファンド」を売却する運びとなりました。

もしかすると今年がテクニカル、コンピュータの分析で見るとひと際判断の難しかった一年なのかもしれません。

人の目では見えない部分でロボットが感じ取っていた異変もあるのかもしれません。それ故の振るわない今の結果があるのかもしれませんね。

またいつか、しっかりした好調が確認できたなら、その時は改めてロボットの運用にも頼ってみたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。お役に立てましたでしょうか。
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コメント

  1. 荒木涼太 より:

    2018年前半までは、株式セクター以外のトレンドが明確ではなく、株式指数と比較すると(絶対値運用なので、株式指数と比較するのは本来間違っているのですが)リターン不足に見えましたが、2018年後半からは(特に12月)は株式下落局面で株式をショートし、収益を獲得したほか、2019年に入ってからは債券ロング、米ドルロングで、既に18%弱のリターンを獲得しています。2019年のリターンに関しては他の戦略(株式、外国債券、ヘッジファンド)と比べてもかなりいいパフォーマンスとなっています。