TPP交渉も大詰めとなる中でバイオ医薬品についての取り決めが交わされました。報道によるとバイオ医薬品の保護データ期間は5年間、これに別の手続きの期間3年を加えて「実質8年」とするとのこと。アメリカの希望は12年でした。
患者には何が変わる?
早いサイクルでジェネリック医薬品が登場する可能性が生まれました。これにより例えば高価だけど効果の高い先発医薬品、割安ではあるものの先発医薬品と効果の近いジェネリック医薬品、利用ニーズに合わせて選べる可能性が早まります。
製薬企業・バイオテクノロジー企業への投資は?
バイオテクノロジー企業にとっては今回の結果は悲観材料になると思います。数年かけて開発した新薬もより少ない期間でかかった費用を回収する必要があります。
一方でジェネリック医薬品メーカーにとっては、医薬品を早期に投入できる可能性が生まれた分、プラス材料でしょう。
今回の報道、消費者、患者の視点で見るにはプラスですが、株式投資の点で見ると良くないですね。このところヒラリー・クリントン氏のツイートで医薬品株が売られてしまったりと、相場全体の下落のみならず、調子の上がらない医薬品セクター。
私の保有するギリアドサイエンシズ(GILD)はPER10.4倍、バイオジェン(BIIB)はPER19.6倍。かつてのPERが割高だけれど株価も業績と合わせて急成長、そんなバイオテクノロジー株のイメージはどこへやら・・・。
※まだバイオテクノロジー株の小型、中型株は買われていると思います。またバイオジェンもギリアドも業績が悪いわけではありません。
持っていない人には絶好の買い場の様に思うものの・・・暫くは上がってくるまで時間がかかりそうですね。