Direxion Daily 20+ Year Treasury Bull 3X ETF(以下TMF)はアメリカの20年を超す長期国債に投資するETFです。このETFはスワップ取引を使い、日々の値動きの3倍近い値動きを目指します。
ティッカーコードはTMF、経費率は年率0.95%。ブル型とは別にベア型(TMV)もあります。
債券への投資については、国内の投資信託では安定的、更にそれが先進国の国債、地方債となればより安全と言った見方で販売されてますが、個人の見解としては半分正解、半分間違っていると言った印象です。
債券については、保有した債券の利回りと市場の債券価格によって価格が決まります。後に発売された債券の利回りが低い場合、以前に買った債券は現在発売されている債券より高利回りの債券となるため、債券価格が上昇します。
この20年超の債券については、国債と言えど利回りが高くなるため、市場の値動きにも反応しやすくなっています。特にレバレッジをかけたこのTMFでは更に値動きが大きくなります。
成績を見てみましょう。
2014年末を基点として過去1年間は+100%、3年間保有した場合は+6.56%となっています。この数字の背景には2013年に-40%近い下げ幅を記録している点があります。2012年は+0.6%、2013年は-39%、2014年は+97%。2013年にはアメリカ国債のデフォルト騒動もあり、その影響があるものと思われます。株価上昇により債券より株が選考された年でもありました。
この下落についてはレバレッジ型だからというわけではなく、iShares 20+ Year Treasury Bond(TLT)においても2013年は-13%の下げ幅となっています。そう債券だから安全と言うことは無いのです。市場の債券価格が下落すればETF/投資信託も同様です。更に為替リスクも加わると安全な投資と思っていたはずが、逆に損しているそんな状況も有りうるのです。
株価下落のヘッジとして
私は株価下落のヘッジとしてこのTMFを保有しています。株価が下がる局面(債券がより買われる局面)でこのTMFは大きく値を伸ばしています。2014年10,11月の購入から約2ヶ月経過して評価益は+50%前後となっています。
※これは昨今の急激な米国債の利回り低下による影響です。
ここから利回りが上昇すれば、今の評価益も当然大きく下げることになります。