日経平均連動のインデックス投資信託をもしあの時、○○したらどうなったかを検証します。

あの時、それは8月に起こった世界同時株安です。株価は一気に落ちました。多くの人にとってそれはもちろん大変なことでした。この時、ニュースになったのが投資信託からの資金流出。みんながやばいやばいと解約しまくったわけです。

投資信託でも株でもよく我慢比べの様な考え方があります。素人が短期的な下落に右往左往して慌てて売却してしまう、狼狽売りなんて言われます。分かる気もしますが今回の場合はどうだろう・・・と検証してみます。

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まずバイアンドホールドで考えてみる

1月5日 17,408.71円
12月2日 19,938.13円

日経平均の2015年年初から今日まで。日経平均と完全に連動する投資信託があったと仮定します。(実際のインデックスファンドは多少誤差があります。)

1月5日に投資信託を購入し、12月2日まで保有した場合の評価損益は+14.5%のリターン。うん、これでも充分いいですね。ここで売却!とするなら譲渡益課税も考えて+11.5%のリターンに(特定口座の場合、売却益から約2割が徴収されます。)

ここで売却、買い直しをした場合をシュミュレーション

8月21日 19,435.83円(-2.98%)
8月24日 18,540.68円(-4.61%)
8月25日 17,806.70円(-3.96%)

世界同時株安が始まったとされるのが24日。Aさんとしましょうか。このAさんも1月5日に投資信託を購入、購入額も日経平均と全く同じとします。Aさんは21日金曜日に日経平均が3%近く下落したことを知り警戒します。週明け月曜日、日中の株式市場が金曜日に続き大きく下落していることを知り、月曜日15時前に解約注文。約定価格は18540.68円に。+1131.97円から2割差し引き手元に残ったのは+902円。

tokyo nikkei average

Aさんは暫し様子を見ます。次に動いたのは9月29日、日経平均が16930.84円の時。9月29日から12月2日までの間、保有を継続していた場合は+17.7%のリターン。上の例と同じくここで売却するなら、譲渡益課税を差し引き+14.1%のリターン。

Aさんが1月5日に購入した投資信託を8月24日中に売却。そしてそれまで得た利益も含めて9月29日に再度全額投資、今日売却したとするなら合計+20.0%のリターンに。

100万円を投資したならバイアンドホールドで+11万円、売買を行ったAさんは+20万円の結果に。同じ投資信託でもこうした違いが生まれます。

あの時、みんなが不安から売り注文が相次いだと言った認識が多いですが、中には売った後に買い直して更に利益を得ている人もいるでしょうね。何より株式市場が大きく下落して以降、しばらくどちらに動くか分からない展開が続いていました。そう言う時に全額キャッシュ、つまり下落リスクの無い状態にしておくのも一つのアドバンテージです。

尚、私は投資信託でも個別株でも長期保有を否定しているわけではありません。上で計算した結果も売買のタイミングをずらせば、バイアンドホールドした場合よりも成績が劣ります。

ただ、“時には”売却の判断も必要なのではと言うのが私の考え方。実際、難しいんですけどね。それでもその選択肢を残しておくことも大事です。

最後までお読み頂きありがとうございました。お役に立てましたでしょうか。
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